イタチタケ → ツバナシフミヅキタケ??
2004/03/20 鈴鹿市岸岡町


胞子   ひだ断面   縁シスチジア   側シスチジア他

 鈴鹿市の菌類調査でイタチタケ?とされたきのこである。
 詳しく調べるためにK氏が持ち帰るはずであったが、なぜか私の車の中に忘れられていた。仕方なく調べるはめに・・。

 一見したところ、かさにしわがあり、しっかりとした肉質のきのこなのでイタチタケではなくフミヅキタケの仲間であろうと見当を付けた。柄が少ししか付いていない不完全な個体であるが、各部を少し詳しく観察してみると・・
 傘: 径5cm弱,粘性なく平滑,放射状の浅いしわがあり,肉はやや厚く,しっかりした肉質
 ひだ:ほとんど直生でわずかに垂生する痕跡あり,幅5mm程度,実質の菌糸は並行型で
    クランプあり
 柄: 径7mm程度,繊維状条線あり
 胞子: やや寸胴型の楕円形,6×4μm程度
 縁シスチジア: 紡錘型〜フラスコ型,35×10μm程度,頂端近くにコブ状突起?あり
 側シスチジア: 紡錘型〜フラスコ型,35×15μm程度
 ・・といった感じで、胞子を除けば限りなくツバナシフミヅキタケに近いと思うのだが、何かとんでもない勘違いをしているような気もする・・。

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