クルミタケ(Hydnotrya tulasnei Berk. et Broome

津市市街地の公園に発生しているクルミタケの観察記録(2007年6月16日)

 2007年のクルミタケ発生は少雨のためかかなり遅く、例年なら5月くらいがピークのところ、6月1日になってやっと発生を確認することができた。公園内の3地点(A〜C地点)で発生を確認し観察することができた。
 A地点の個体:6月1日に発見して観察を続けてきた個体だが、一部虫にも食われており、かなり傷みが激しくなってきたようだ。(6月16日撮影)
 
 A地点:左側斜面の下部に4個体ほど発生。小さなヒサカキ(ツバキ科)の根が来ているような場所で、うっすらとコケやシダが生えている。小さな排水溝には手洗いの水が常に少量流れてくる。南向きの斜面だが常に木陰になっている。(6月16日撮影)

 B地点:やや暗い北向きの切り通し斜面。やはりヒサカキの根が来ているような場所である。うっすらとコケやシダが生えているのもA地点と同じである。小型の個体が数個体発生。反対側は孟宗竹の竹やぶである。(6月16日撮影)

 B地点の斜面に露出しているクルミタケ。(上の斜面のどの辺りか分かるだろうか?)

 C地点:雨がたくさん降ってやっと水が溜まるような池の法面。画像中央下部の辺りにやや大きめの個体が数個体発生していた。樹種はヒサカキに似ているがツツジ科のシャシャンボと思われるものとミツバツツジの根が来ているような場所。近くにはコナラやアラカシなども見られる。クルミタケ発生箇所は一面コケに覆われている。(携帯カメラで6月5日に撮影)

 同じく6月5日に撮影したC地点の個体。今回確認したら、成熟がかなり進んでいるようだったので2個体を採集してきた。
 その個体の詳しい観察結果を次ページ以降に掲載した。