2005年11月13日、鈴鹿市(椿大社)の菌類調査で採集した地下生菌

写真をクリックすると検鏡画像が見られます。
 これは、やや薄暗い神社林で見つかった小型の地下生菌。割ってみるとヒメノガステルらしき断面である。やや古くなった個体が多かった。辺りには、シイやタブの大木があったが、恐らくシイの根と関係しているのだろう。

 これは、Mさんがどこからか探し当ててきたもの。なんとなく白トリュフっぽい外観であったが、割ってみると、やはりこれもヒメノガステルらしき断面であった。胞子は前者よりもやや細長い感じで、別種のように思われる。

 これも、やはり同じようなシイ林で、シデの大木(あまり関係ないと思う)がある近くで見つかったものだが、割ってみると断面は全く違っていた。淡いオレンジ色を帯びた断面だが、顕微鏡で胞子などを観察してみると、これは昨年11月27日に採集したコイシタケと同じもののようである。
 京都のキノコ図鑑(吉見昭一・高山栄 著)のコイシタケの記述によると、「基本体は白色から橙黄色か山吹色となる。」とされており、その他の顕微鏡的な特徴などもほぼ一致する。しかし、この図鑑でコイシタケに当てられている学名(Hydnangium carneum Wallroth)は、別の菌ではないかと思われる。

Top