2002年6月2日()のキノコ

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梅雨マツタケ
上から見たところ   採ったところ   胞子
 梅雨マツタケの発生条件というのは非常に微妙なようで、昨年、一昨年は全く発生を見なかった。
 今年は5月18日に1箇所で幼菌の発生を確認できたため、久々の大発生を期待していたのだが、その後は全く続かなかった。
 今日、最後の確認に実績のあるシロをいくつか廻ってみたが、やはり発生の形跡は無い。最後に、勢いの強いシロがある北東の斜面に降りていくと、これが1本だけ傘を広げていたのである。
 梅雨マツタケは、比較的日当たりの良い尾根筋の南〜南東斜面に出ることが多いようだ。そのことから考えて、4、5月に地温が上昇し梅雨に入って地温が下がることにより一時的に秋のような気候条件となるためではないかと私は思っているのであるが、「秋は地温の低下により、春は地温の上昇により発生する。」と書かれている本もある。いづれにしても、昨年に成長した菌根の養分が残っているところに出るようなので、シロの勢いが強いところでないといけないようである。
 梅雨マツタケの生える時期には、アミタケ、トキイロラッパタケ、カキシメジ、ケロウジ、シモコシなど秋のマツタケ山のキノコも同じように顔をそろえる。これらも、やはり日当たりの良い場所である。
 この時期、山に入る人は殆んどいないので、大きく傘を開いたマツタケがいくつも並んでいるという光景を見ることも夢ではない。