2004年12月23日(木)のきのこ
三重県紀宝町
ハマゴウの生えた発生環境 採集した標本 胞子の観察
ケシボウズを求めて久しぶりに紀宝町の海岸を歩いてきた。
海岸を見てとても驚いたのは、比較的若いクロマツの防風林が大胆に間伐されていたことである(写真)。 美しい松林を維持するために人間が手を入れてやることは有効なことだと思うが、経費を安くするために(?)ここまで極端に環境を変えてしまうのは本末転倒ではないかと思う。 それと、切った松の木や落ち葉などがまとめて海岸に置かれているのも困ったものである。(これだけでも撤去して欲しいものだ・・。)
それにしてもこの間伐、細くてかなりヨレヨレの松やら、なかにはすでに枯れてしまった松が残されているのはなぜだろう??
県内の海岸では絶滅寸前となっているショウロがたくさん発生していたクロマツ林だけに非常に残念な思いである。
で、目的のケシボウズの方はというと、これがどうもけっこう当たり年だったようで、今までになくかなり広範囲に発生しているのを確認することができた。
発生が多かったのは松林から海側に広がるハマゴウの生えた砂地で、上の写真にあるようにハマゴウがかなり密生している中にも幾つかの群生を見ることができた。
これらの個体は今年の2月15日に探したときには見られなかったし、まだ柄が伸びていない個体も幾つか見られたので、比較的最近発生したものと思われたが、担子器が観察できるような幼菌は見つけることができなかった。
その他この海岸で目についたきのこは、コフキクロツチガキと古いコツブタケ、それにマツカサキノコモドキくらいであった。