顕微鏡観察画像
クルミタケ三重県津市産(C地点で採集)
 子実層の断面を見ると、鮮やかなオレンジ・茶色に色付いた子嚢胞子が幾つか見られ、ほぼ成熟に近い状態であった。(×100 水封)

 子嚢は、若いとき、かなりずんぐりした棍棒状で、胞子もジグザグに並んでいることが多いようだ。 側糸は細かい隔壁を持つ糸状で先端はやや丸くなっている。(×200 水封)

 子嚢胞子は、成熟するにつれて外側にゼラチン状に見える厚い膜を発達させ、オレンジ・茶色に色付いてくる。恐らくこのゼラチン状膜が色付いているものと思われるが、その他の側糸の部分などでも色付いている場所がある。(×200 水封)

 子嚢胞子は成熟するにつれて一列に並ぶことが多いようだ。一列に並んだ子嚢胞子をよく見ると子嚢自体が無くなっているように見える。(×200 水封)

 メルツアー液を加えると、ヨード反応は無いものの全体がかなり濃く染まってしまい、かえって見づらくなってしまう。(×100 メルツアー液添加)

 実質の組織は、巾10μmほどの菌糸の絡み合い組織となっている。(×200 水封)

 外皮の組織は、実質部よりやや緻密で、赤褐色に色づき、表面に20-50μm程度の菌糸が短毛状に立ち上がっている。(×200 水封)

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