ウロコケシボウズタケ(幼菌2の観察)
いなべ市北勢町産
 持ち帰った幼菌を半分に割ってみると、グレバは中央部がかなり黄褐色に変色してきている。ナガエノホコリタケの幼菌を観察したときの経験から見ると、担子器を観察するにはかなり成長し過ぎているようである。

 それでも、1時間ほど顕微鏡を覗いていたら、1個だけ担子器らしきものを見つけることが出来た。ナガエノホコリタケの担子器に比べると、担子器と胞子を繋いでいるステリグマがかなり長いようだ。
 最初、グレバの外側の白っぽい部分を検鏡していたが担子器は全く見つからなかった。最後に中心部の茶色くなった部分を見ていたら、これが見つかった。

 成熟した胞子は、微疣状〜短い畝状〜不明瞭な網目状というウロコケシボウズタケの特徴を備えていた。


 未成熟な胞子も少なからず見られた。表面がほぼ平滑で、本当に若いものはタネミのような形をしたものがあった。
 胞子にもステリグマが長い特徴が現れている。